About stylists
私は美容室で約9年、業界大手の訪問美容の会社で約8年、経験を積みました。
全国の美容学校で訪問美容普及のための求人活動や講師をしたり、福祉の展示会や施設でのイベントなどでネイルやメイクのボランティア活動をしたり、
営業担当として法人さまとのご契約を担当したりと、多くの方々と意見交換をする機会をいただきました。
今の自分があるのは、そこでお世話になった方々のお力添えがあってこそと感謝しています。
さらに介護資格を取ったことで、お相手の立場に対する理解が深まりました。
美容と介護ではサービスの視点が全く異なります。
これまで、自分の価値観や美容業界を基準としたサービスになってしまっていたのではないか。
介護を学んだからこそ気づけたことでした。
今後は介護視点と美容視点を融合しつつ、少数派のニーズにも対応できる個人の出張訪問美容師ならではの柔軟さを活かし、
お客さま一人ひとりに合わせたサービスを真心込めて提供していきたいと考えています。
ご利用者さまや家族さまの笑顔を想像するだけでワクワクして、嬉しくてたまりません。
また、看取りでのご依頼も経験しました。
カット終了直後に、目の前で旅立たれたこともありました。
人生の最後に綺麗にさせていただく責任感。次がないかもしれないのが訪問美容です。
だからこそ、カット技術だけでなく接客も毎回決して手を抜くことはありません。
「絶対に作業にだけはなりたくない。髪を綺麗にするだけが役目じゃない。」
それが私の信念です。
私自身、母が指定難病だったため長い介護経験があります。
母を背負い、アパートの階段を降りて車椅子に乗せ、病院へ歩いて連れて行っていました。
父も癌を患ったため、多くの感情や負担も経験しました。
天国の両親からも訪問美容への心構えや知識や経験を与えてもらった気がします。
多くの現場で、身なりを整えることがどれだけ脳に刺激を与え、気持ちを前向きにしてくれるかを目の当たりにしてきました。
普段はあまり話さない引きこもりがちな方も、この時ばかりは笑顔で会話が増え、
その後の日常生活においても前向きになっていただけることも多々ありました。
訪問美容を通じて美容の力をぜひ日常的に取り入れていただきたいと願っています。
そのためのコミュニケーションを特に大切にしたいと思っています。
一生涯の担当美容師として選んでいただけたら、こんなに嬉しいことはありません。